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旬のゴボウに異変発生“3倍”高値の原因は

2021年1月12日 21:52
旬のゴボウに異変発生“3倍”高値の原因は

この季節、鍋や汁ものには「ゴボウ」があるとうれしいですよね。その、旬を迎えている「ゴボウ」に今年は異変が起きているそうです。

雪がちらつく、寒い日。恋しくなるものといえば、アッツアツのうどん。そのうどんにのせるのは、しゃきしゃきの食感と口の中に広がる豊かな風味、ゴボウの天ぷらです。食物繊維豊富で、長持ちしステイホームにも重宝する「ゴボウ」ですが…。

小豆島大儀 高田馬場店・松本崇店長「(ゴボウの仕入れ値が)だいたい2本で250円くらいだったのが、今は(ゴボウ)2本で350円。コロナでお客さんが減っている中で、とどめをさされたような」

苦境の飲食店に、追い打ちをかける高値となっているのです。都内のスーパーでも。

スーパーイズミ・五味衛社長「ほうれん草とか葉物関係。1割~2割は(価格が)アップしています」

葉物野菜を中心に高値が続いていますが、その中でも、圧倒的にゴボウが高いと話しています。その仕入れ値はなんと。

五味衛社長「3倍くらい去年の、3倍くらい高い」

去年に比べて3倍に。店では、去年この時期2本で100円ほどだったゴボウを、12日は1本130円で販売しているのです。この値段にお客さんの中には、「(ゴボウ)高いなと思ったんで買ってないんですけど」と、ゴボウをあきらめ別の野菜を手にする人も。

いったいなぜ、今年はゴボウがこんなに高いのか。神奈川県の農家を訪ねました。本来ゴボウは、冬の今が収穫のピークですが。

ゴボウを栽培する農家・和泉大樹さん「これくらいのサイズがよしとされるゴボウなんですけど、(今年は)こういう細いものがかなり多い。私10年前からゴボウを作ってますけど、今年は一番細いですね」

例年多いサイズと比べると、太さも長さも、足りないことは一目瞭然。生育が遅れているゴボウが、この冬は多いというのです。その原因は。

和泉大樹さん「7月の長雨、お日様が照らずに温度が低いままでした。成長ができずに、収穫の時期を迎えてしまったところがあると思います」

ゴボウが地中に根を伸ばす成長期、夏場の日照不足です。実はこうした状況はここだけに限らず。

和泉大樹さん「(ゴボウは)青森がメインの産地になるんですけど。今年は絶対量も少ない話も聞きますので」

主産地青森でも生育が遅れ、出荷量が半減したことが、記録的な高値の大きな要因に。農協は、春先まで影響が長引くと懸念しています。