×

東京“感染急増”のワケ…五輪へ危機感も

2021年1月6日 23:58
東京“感染急増”のワケ…五輪へ危機感も

新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都内で、過去最多となる1591人の感染が確認されました。新たに8人の死亡も確認されたほか、重症者も2人増えて113人となり、最多を更新しました。都庁前から中丸由子記者がお伝えします。

Q.東京の感染者は1591人となりましたが、なぜここまで急激に増えたのでしょうか――?

12月はクリスマスや忘年会などイベントも多いため、都は外出や会食を控えるよう、再三、呼びかけていましたが、期待していたような自粛効果は見られませんでした。

実際、6日の感染者でも、「会食」で感染した人は、分かっているだけでもこれまでで最も多い56人いて、ほとんどが年末の会食が原因でした。また、会食で感染した人が、家庭内で感染を広げた例も目立ちました。

都は、政府の緊急事態宣言に合わせて、7日から飲食店の時短要請を夜8時までに前倒しします。小池知事は、「宣言が出たら、従わない場合は、店舗名が公表できる」とけん制しながらも、協力を強く求めています。

都内の感染者は、7日以降もさらに増えるとみられていて、都の幹部は、要請に強制力はないものの、「緊急事態宣言は最後の切り札だ」と話し、都民の意識と行動が変わることを期待しています。

Q.飲食店以外にも時短要請を出すようですが補償はあるのでしょうか――?

都は、飲食店が入る大型の商業施設やパチンコ店、ライブハウスなども対象とする方向で調整しています。

ただ、第一波の時の休業要請では、経済に大きな影響が出たことから、今回は、「飲食店」や「飲食を伴う施設・イベント」に対象を絞る方針です。また、事業者への協力金も現在の1日当たり4万円から6万円に増額する方針です。

都の幹部は、「来月までに感染を抑え込まないと、3月からは東京オリンピックの聖火リレーが始まる。東京大会の開催にも影響が出かねない」と、危機感を募らせています。