中国の習近平国家主席は、自身が目標に掲げていた国民の貧困脱却を実現したとして勝利を宣言しました。自らの指導力をアピールする狙いがあるとみられます。

中国国営メディアによりますと、習主席は３日、中国共産党最高指導部の会議で貧困脱却について演説しました。その中で習主席は、８年間にわたり対策を進めた結果、「１億人近くが貧困を脱却し世界が目を見張る勝利を収めた」と成果を強調しました。

一方、「中国の発展では不均衡の問題も際立っている」とも述べ、貧富の格差の問題が依然として残っていることを認めた上で今後も取り組みを推進していくとしています。

中国では経済発展に伴う都市と農村部の経済格差が課題となっていて、習指導部はことしまでに貧困人口をゼロにするとの目標を掲げてきました。

今回の勝利宣言には自らの指導力をアピールし求心力を高める狙いもあると見られます。