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飛まつ抑え方は?「富岳」シミュレーション

2020年11月26日 21:40
飛まつ抑え方は?「富岳」シミュレーション

世界一のスーパーコンピューター「富岳」を使って、飛行機やタクシー、アウトドアでの飛まつのシミュレーションが行われました。

今年も1か月あまり。旅行や帰省で、飛行機に乗る機会が増える中。理化学研究所などのチームが、世界一のスーパーコンピューター「富岳」を使い、気になるシミュレーション結果を発表しました。

乗客がセキをした場合、マスクありとなしで比べると、当然飛まつの量は大きく異なりますが、今回さらに、マスクなしで乗客がセキをした場合、通常の姿勢で座っていた時は、エアロゾルは前後1列程度、左右4列程度まで拡散。

一方、リクライニングで座っていた場合は、より多くの飛まつが乗客に付着。エアロゾルは、前後2列程度、左右4列程度まで拡散することがわかりました。

また、通常姿勢の場合は、前の席がパーティション役割をするため、特に大きな飛まつを抑えられるということです。

さらに、密対策として、今や当たり前の換気ですが、今回タクシーで意外な調査結果が出ました。

窓をすべて閉めきった場合と、運転席と後部座席の左の窓を開けた場合、運転手がセキをすることで、後部座席に到達する、微小な飛まつの量は実はほぼ変わらず。乗客が、後部座席で窓を開けても、ほとんど意味がないことがわかったのです。

この結果に町の人は、「えーなんか複雑」「(窓を開けて)換気するのが、正しい予防だと思っていたので」と答えています。

調査では、窓を開けるよりもエアコンを外気モードにし、風量を最大にすることが、換気に最も効果があったとしています。

密を避けられると人気のアウトドアも注意が必要です。屋外でテーブルを囲み、飲食をしている場面を想定。マスクをしていない人が、大声で30秒話をした場合、対面の人や隣の人など、飛まつが広い範囲に。

また、マウスガードを着用していた場合でも、完全に飛まつを防ぐことはできませんでした。しかし、マスクをしていた場合は、飛まつは周囲にほとんど広がっていません。

開放的な空間で、つい油断しがちですが、屋外で会話する際も、やはりマスクが感染対策に有効だということです。