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案里被告、証人に「主人のご無礼許して…」

2020年10月14日 19:57

参議院議員・河井案里被告の第18回公判が13日に行われ、市議と県議の証人尋問が行われました。県議の尋問は東京地裁と広島地裁をつないだビデオリンク方式で実施されました。また、案里被告が証人に「主人のご無礼を許してください」と頭を下げる場面もありました。

13日の裁判では、まず、広島市の海徳裕志市議が証人として出廷しました。海徳市議は、克行被告から「『これ、総理から』と言って封筒を差し出されました」などと話し、2回にわたり合わせて50万円を受け取ったと証言しました。

海徳市議が克行被告との会話を録音していたことから、検察側が音声を流そうとすると、弁護側が「不必要だ」と反論し、案里被告は両目をハンカチで押さえ嗚咽(おえつ)を漏らしました。

裁判は、いったん休廷となり、案里被告が退廷する際、海徳市議に対し「主人のご無礼を許してください」と頭を下げました。

その後、再開した法廷では、海徳市議が録音していた克行被告とのやりとりの音声が流されました。

「県連が何もやってくれない。助けてください、先生」「(克行被告を)嫌いかもしれませんが、案里をかわいがってください」と話す音声が流され、海徳市議は克行被告の発言だと証言しました。

「あの、これ気持ちですから」と話す音声も流され、海徳市議は帰り際に封筒を渡されたと証言。「なんぼ入っとった」「20」と話す音声が、その後に流され、海徳市議は妻が封筒の中身を確認して現金20万円が入っていたと証言しました。

海徳市議の後には、広島県の高山博州県議の証人尋問が行われました。

案里被告の裁判では、東京地裁への出廷が難しい証人の尋問を広島地裁とつないだビデオリンク方式で行うことになっていて、高山県議の証人尋問は、このビデオリンク方式で実施されました。

高山県議は、「克行被告が『当選おめでとうございます。これ、気持ちです』と内ポケットから白い封筒を出されました」「かなり強引でした。『当選祝いだから』と何回も繰り返し押し返されるもんですから」と、現金30万円を受け取ったと証言しました。

克行被告がお金を渡した目的については、「案里被告の選挙の協力だと思います」とも証言しました。

【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件 案里被告第18回公判(10月13日)