外出控え…資源ゴミ増加“パンク”施設悲鳴
外出を控え、家で過ごす人が増えた影響で、自治体が悲鳴をあげる事態が起きています。それは、缶やペットボトルなどの資源ゴミの急増です。収集する施設では、年末にはあふれてしまうのではないかとの心配の声があがっています。
◇◇◇
ペットボトルや瓶、缶など、そびえ立つゴミの壁。その量なんと130トン。高さはおよそ4メートル、奥行きは30メートル以上もあるといいます。
神奈川県横浜市にある資源ゴミを収集して分別する施設。いま、例年とは違った状況になっているというのです。
横浜市資源循環公社・渡邉清宏事業課長「今年は例年に比べて、資源ゴミの量がだいぶ増えております」
横浜市の資源ゴミの処理状況を見てみると、今年度は毎月前年を上回り、資源ゴミの量が増加しているのです。
取材中にも次々と運び込まれる資源ゴミ。そのゴミを見てみると、チューハイだったりビールだったり、缶のものが目立ちます。今年、量が多いその理由とは…。
渡邉清宏事業課長「恐らくコロナの影響があって、家飲みをされている方が多かったのかなと想像しております」
ここにも影響を及ぼす、新型コロナウイルス。そして、この施設でいま懸念していることというのが…。
渡邉清宏事業課長「例年ですと12月とか1月は、クリスマスとか正月の関係もあって、資源ゴミが増えていきます。年末年始に備えて、処理をしていかなければならないと思っております」
年末年始に向け、さらなる増加が予想される資源ゴミ。そのため職員に休日出勤をお願いするなどして、例年よりもゴミをためないようにしているということです。
◇◇◇
コロナ禍で増える資源ゴミ。それは横浜市に限ったことではありません。12日、都内で話を聞いてみると…。
大学生(20代)「お総菜のパックのゴミとか食料品のプラスチックゴミが増えたなって印象」
飲食店勤務(30代)「瓶とか缶とかは増えていると思います。オンライン飲みだったり家で飲んだり」
東京23区に聞いてみると、担当者不在だった区をのぞき、なんとすべての区で去年と比べて、今年度は「資源ゴミ」の量が増えたと回答。
例えば杉並区では、缶の回収量が前年度比で2割以上増えているといいます。今年増えている資源ゴミ。処理をひっ迫させないために、自治体のルールにのっとったゴミの出し方が求められています。