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“ポスト安倍”総裁選の形式もポイント

2020年8月29日 0:23
“ポスト安倍”総裁選の形式もポイント

安倍首相は、28日夕方の会見で、持病の潰瘍性大腸炎が再発したことを明らかにし辞任する意向を表明しました。ポスト安倍は誰になりそうなのか、総裁選をどのような形式で行うのかがひとつのポイントとなります。

現状、自民党幹部は両院議員総会で次期総裁を決めようとしていますが、両院議員総会の場合、党員投票は行わず、国会議員と都道府県連の代表が3票ずつ投票する形式となります。

つまり、全体の票数のうち、国会議員票のボリュームが圧倒的に大きく、これは議員票よりも党員票に強い石破氏には不利に働くことになります。

この形式については、正式決定は9月1日に開かれる自民党の総務会となりますが、既に二階幹事長に一任されていて、変えるのはなかなか難しいとみられています。

ただ、党内からは、議員票と党員票の割合が半々で、党員投票も行う正式な形での総裁選、これを行うべきという声もかなり出てきています。

やはり、実質、次の総理大臣を選ぶ選挙ですから、選挙のプロセスが見える形でないと国民の理解が得られないという考え方です。自民党関係者は、「青年局や若手が反対の声をあげていくだろう」と話しています。

ですが、こうした中、自民党幹部は28日夜、来月15日までには新たな総裁を選出する方針を明らかにしています。これはもう両院議員総会を想定したスケジュール感ですので、やはりここから覆すのは難しいとみられます。

来年9月には、改めて正式な形での総裁選が開かれる予定ということもあって、政府高官は「このコロナの状況では、正式な総裁選にならないのは仕方ない」と話しています。