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“GoTo”東京除外の方針 背景は?

2020年7月16日 18:36
“GoTo”東京除外の方針 背景は?

来週22日から予定されているGoToトラベルキャンペーンについて、政府は対象から東京を除外する方針を固めました。専門家による分科会で意見を聞いた上で正式に決定することにしています。

観光業界を中心に実施を求める声も多かった中で、世論の動向も見極めた上での判断となりました。

安倍首相は16日、赤羽国土交通相、西村経済再生担当相と会談し、GoToトラベルキャンペーンの対象から東京都への訪問を目的とする旅行、また、東京都に住んでいる人の都の外への旅行を対象から外す方針を確認しました。宿泊旅行業界と旅行者に感染拡大防止策を求めた上で、来週22日から予定通り実施する方針です。

こうした政府の方針について、専門家による分科会でも意見を聞いた上で正式に決定するということです。

GoToキャンペーンは1兆3000億円の予算をかけた目玉の経済対策です。延期すればいつ実施できるか分からない中で、ある官邸関係者は「総理も長官も悩んでいる」と話していました。

しかし、与党内からも運用の見直しを求める声が高まる中で、ある官邸関係者は「きょうの東京の感染者数がトリガーになった」と話しています。

また、別の関係者は「全国からディズニーリゾートに行こうと思って都内に泊まらず、千葉に泊まるなら対象になる」と強調するなど、人気の観光地については対象のまま、影響を最小限に抑えるべく判断したものとみられます。

ただ、この判断に対しても与党内から早速、「公平性に欠ける」「近場の旅行なら良かった」などの声も上がっていて、経済活動再開と感染拡大防止の両立の難しさが改めて浮き彫りとなっています。