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南海トラフ全域で“地下の異常”即時に把握

2020年6月23日 21:26
南海トラフ全域で“地下の異常”即時に把握

気象庁は23日、東海から四国にかけて広がる「南海トラフ巨大地震」の震源域の地下で異常な変化が観測された場合、リアルタイムに状況を把握し、巨大地震に注意を呼びかける臨時の情報を迅速に出すことが可能になったと発表しました。

これまで、「ゆっくりすべり」と呼ばれる地下のわずかな変化を捉えることができる「ひずみ計」は、東海地震の発生が懸念されている静岡県を中心に設置されてきました。

しかし、今回、南海トラフ巨大地震の発生が懸念される愛知・三重・和歌山・愛媛・高知に産業技術総合研究所が設置している12個の「ひずみ計」の運用が新たに始まり、気象庁は、東海から四国にかけての南海トラフ全域で、地下の異常をリアルタイムに把握することが可能になったと発表しました。

気象庁は、「ひずみ計」によって、地下のプレート境界で「ゆっくりすべり」と呼ばれる異常な動きが観測された場合には、南海トラフ巨大地震が起きる可能性が普段よりも高まっていることを伝える臨時の情報を出し、家具を固定するなど日頃からの備えを再確認するよう呼びかけることにしています。