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森友問題 苦に自殺…妻「真実知りたい」

2020年6月15日 18:26
森友問題 苦に自殺…妻「真実知りたい」

森友学園の公文書改ざん問題で自殺した近畿財務局職員の遺族の代理人が15日、再調査を求める35万人以上の署名を提出しました。

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15日、東京・永田町の内閣府。台車に載った段ボールが運び込まれました。中身は35万を超える「署名」。2017年に財務省が行った文書改ざん問題の再調査を求める安倍首相宛ての署名です。

集めたのは財務省近畿財務局の職員だった赤木俊夫さんの妻・赤木雅子さん。赤木俊夫さんは財務省の文書改ざんに関わったことを苦に、2018年に自殺しました。

改ざんに関わり自殺した赤木俊夫さんの遺書「最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ、手がふるえる、恐い 命 大切な命 終止符」

発端は、国有地が8億円値引きされ売却された“森友問題”。背景に安倍首相の妻・昭恵夫人との関係があるのではと批判され、財務省が手を染めたのが、昭恵夫人に関わる記述を消すなどの“文書改ざん”でした。

赤木俊夫さんの手記「元はすべて佐川理財局長の指示です」「理財局の体質は コンプライアンスなど全くない これが財務官僚王国」

この赤木さんの遺書が公開され、改ざんをめぐる再調査を求める声が高まっても、政府は“調査は尽くされた”として、再調査はしない、としてきました。

15日も――

菅官房長官「おととしの財務省の報告書において事実関係の詳細が書かれており、また検察の捜査も行われ、結論は出ていると承知している」

再調査は必要ないとの姿勢を改めて示しました。

妻・赤木雅子さんの代理人は――

妻・赤木雅子さんの代理人、生越照幸弁護士「なぜこういう改ざんがなされて赤木俊夫さんが亡くなったのか明らかにされるべき。(妻・雅子さんは)『もしこれだけの人がこの問題に関して応援してくれるのであれば、夫は死ななかったかもしれない』ということを、少し涙ぐみながらおっしゃっていたのが印象的でした」

雅子さん自身も、こうコメントを発表しました。

「こんなことが二度と起きないためにも 夫の死が無駄にならないためにも 私は真実が知りたいです。再調査を実施してください。お願いします」

妻・雅子さんが国と佐川元理財局長を相手に損害賠償を求める裁判は、来月15日に始まる予定です。