×

幹細胞投与をコロナ治療に 国内初治験へ

2020年6月10日 21:35
幹細胞投与をコロナ治療に 国内初治験へ

骨や血管などを再生させる力を持つ「幹細胞」を使って新型コロナウイルスによる肺炎患者を治療するための治験を製薬大手の「ロート製薬」が計画していることが分かりました。幹細胞を使った治験は、国内で初めてです。

「ロート製薬」と大阪大学付属病院が計画している治験は、ヒトの脂肪から作られた「間葉系幹細胞」を新型コロナウイルスによる肺炎の患者に投与するものです。

対象は、人工呼吸器を装着した重症患者で、一回あたりおよそ1億個の細胞を1か月にわたり4回点滴で投与し、肺の炎症をおさえることが期待されています。

幹細胞の臨床試験は、肝硬変の患者などで行われていて、一定の安全性は確認されているとしています。

国内初となる治験は今月中にも国へ申請され、6人の患者を対象に安全性と有効性を確認すると見られています。