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黒川前検事長「訓告」誰の判断?野党が追及

2020年5月26日 20:57
黒川前検事長「訓告」誰の判断?野党が追及

賭けマージャンで辞職した、黒川前東京高検検事長について国会では、黒川氏の処分をめぐる追及が続いています。懲戒処分ではない「訓告」は、誰の判断なのか。野党は、森法相と安倍首相をただしました。

26日の国会。野党は、賭けマージャン問題で辞職した黒川氏の退職金について質問しました。

立国社(会派)・階猛議員「(安倍)総理は黒川氏に対して、“退職手当の減額”がなされるということをおっしゃってたと思うんですが」

答弁に立った森法相。黒川氏が受けた訓告処分は、退職金の額に影響しないとした上で…。

森法相「自己都合退職の規定が、適用されることとなるものであります。今のモデルケースでございますと、自己都合退職が約5900万円、定年退職が約6700万円でございます」

一般的なモデルケースだと、およそ5900万円になると明らかにしました。野党は、支給を差し止めるべきだと主張しています。

また、訓告処分が軽いとして、過去に黒川氏と同じレートで賭けマージャンをした自衛官9人は、より重い「停職」の懲戒処分を受けていたと指摘しました。

国民民主党・後藤祐一議員「同じ点ピン(レート)で、1回で休職になった人もいるんですよね。黒川氏の処分に当たって、法務省だけではなくて、自衛隊も含めた国家公務員の賭けマージャンをした時の処分がどうなっているか、過去数十年調べたんですか、大臣」

森法相「法務省のものについては調査がつきましたが、他省庁のものについては限界がございました」

国民民主党・後藤祐一議員「過去さかのぼって、各省に聞けばわかりますよ。何で徹底して調べなかったんですか」

森法相「可能な範囲で調査を致しましたけれども、参考となるものが見当たりませんでした」

野党は、処分を決めるための調査が不十分だと批判。

この処分を決めたのは誰なのか。野党は、安倍首相にただしました。

立憲民主党・石橋通宏議員「今回は、懲戒にしないという判断を総理がされた、違うんですか」

安倍首相「どういう判断をするかということにつきましてはですね、まさに、調査を行った当事者である法務省としてですね、その調査結果を踏まえて、この判断をし、処分がなされたものと、私は了承をしたという判断をしている」

立憲民主党・石橋通宏議員「総理は全部これまで、あたかも法務省が全て決定し、まったく総理の責任がないような、そういう答弁をされるから、国民の皆さんの不信が今渦巻いているのではないんですか」

安倍首相「私が、法務省に全て責任を押しつけているかのごときのご指摘がございましたが、それは、まったくそういうことではなくてですね、最終的に了承しているっていうのは、私の責任のもとに了承したということは、先ほど申し上げているとおりでございます」

これまでと同じ答弁を繰り返した安倍首相。処分はあくまでも法務省が決め、自らは了承したにすぎないと強調しました。