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店頭に多くのマスク 値崩れも…背景は?

2020年5月11日 19:23
店頭に多くのマスク 値崩れも…背景は?

ここ数か月にわたって社会問題となっていたマスク不足ですが、都内を取材すると、ある変化がありました。多くのマスクが店頭に並べられていて、路上販売のマスクには、値崩れも起きていました。どんな変化があったのでしょうか。

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11日朝、開店したばかりの都内のドラッグストアでは、開店と同時にマスクを買う人の姿が。マスクを購入した人は…

購入した人「月曜日に入りますよと教えていただいたので来てみた」

こちらの店舗では、50枚3718円(税込み)で販売されていました。いま、マスクの仕入れや販売状況に変化が起きているといいます。

くすりのケンコ薬局・加藤健一店長「(マスクは)今までは入ってきたらすぐなくなっていく感じだったけど、最近はだいぶ大量に入るようになってきて」

10日は50枚入りが600箱、計3万枚が入荷。

くすりのケンコ薬局・加藤店長「以前のように何もない状態からは脱しそうな雰囲気」

入荷数が増えたこともあり、販売数は11日は1時間に10箱程度と落ち着いていました。

感染拡大に伴い、社会問題となったマスク不足。政府が全世帯に2枚ずつ配布を決めた、洗って再利用できる布製の通称「アベノマスク」も現在配布されたのは全体のおよそ5%のおよそ610万枚にとどまっています(※厚労省 今月9日現在)。

石川県では独自に対策を発表。全世帯を対象とした「マスク購入券」の郵送が11日に始まりました。購入券があれば今月18日から県内のドラッグストアで50枚入りのマスクを2350円で購入することができるということです(※クスリのアオキで利用可)。

こうした中、マスクについて街の人は――

「最近は結構残っていることも多くて、店の前にたくさんあるのを見かけます」「最近近くの商店街でも結構並んでいるので」

厚労省によりますと、マスクは一時、中国からの輸入がほぼなくなりましたが徐々に回復、また国内での生産枚数も増え、2月の時点で4億枚程度だった供給数が4月にはおよそ7億枚に増え、順調に増加しているといいます。

マスクの供給増加は店頭などで販売していた店に影響が。新大久保にある化粧品などを扱う店では30枚入りのマスクを先月は2500円(税抜き)で販売していましたが、ゴールデンウイークからは1800円(税抜き)に値下げしたといいます。

韓流グッズMOIZA・山本愛美店長「(仕入れ先の)中国の方も落ち着いてきたというのもあって、在庫があるので安く仕入れさせていただけるので、お安く値段も下げています」

東京・上野のアメヤ横丁では――

マスクを販売する店の店員「今どこでもマスク売ってるから値下げしないと全然売れない状態」

家賃などの支払いのため、マスクを売り始めたスポーツ用品店でも、いまは50枚入り5000円を3980円に値下げして販売。

LuckyoneAmeyoko・川添孝俊社長「(マスクの売り上げは)5分の1から3分の1くらい。(Q:先月からですか)1週間前ですね」

一時期は店頭に出せば飛ぶように売れていたマスクも値下げせざるを得ないといいます。

徐々に供給量が増えているマスク。店舗などは、落ち着いて購入してほしいと話しています。