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永寿総合病院“医療従事者を介し感染拡大”

2020年4月17日 11:50
永寿総合病院“医療従事者を介し感染拡大”

東京・台東区の永寿総合病院で起きた新型コロナウイルスの大規模な院内感染について、厚生労働省の対策班がまとめた最終報告書の内容が明らかになりました。感染していた患者を別の病棟に移したことや、病棟を行き来する医療従事者を介して感染が広がった可能性がある、と結論付けました。

永寿総合病院では、入院患者や医療従事者ら187人の感染が確認され、少なくとも患者24人が死亡しています。

原因を調査してきた厚労省のクラスター対策班などは、院内での感染は3月14日頃から始まり、感染していた患者を他の病棟に移したために感染が広がったことや、病棟を行き来する医療従事者を介する形で集団感染につながった可能性があると結論付けました。

また、感染予防策が不十分な場面があったことや、医療従事者の休憩室やロッカーなどで感染が拡大した可能性があったとも指摘しています。

このほか、感染者が、異なる病棟の8階と5階に集中していた点から、病院の構造についても「病棟が同じフロアでつながり、一体となっているため、病棟間の拡散は容易と考えられた」としています。

一方で、当初、関連が疑われた屋形船での集団感染とのつながりは、報告書に盛り込まれませんでした。