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共働きで自由時間減少 時間創出のカギとは

2020年3月19日 16:05
共働きで自由時間減少 時間創出のカギとは

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「共働きで自由な時間減少」。ホワイトプラス社長の井下孝之氏に話を聞いた。

共働きの世帯が増加するなか、1日に使える「自由な時間」は減少しています。総務省の社会生活基本調査を基に算出したデータによりますと、妻が1日に使える「自由な時間」は専業主婦世帯で7.4時間だったのに対し、共働き世帯では5.2時間でした。年間で計算すると1か月分もの時間の差があることがわかりました。

この話題について井下さんのご意見をうかがいます。


――まずはフリップをお願いします。

「時間創出」と書きました。

そもそも、妻の時間という話なので男性がもっと家事や育児に参加するというのはもちろんのことなのですが、私の家庭も共働きで保育園に通っている子供が2人いて、家事に参加して育児に参加して、それでもやっぱりそもそも時間が足りません。

どう考えても時間が足りず、朝とか夜は戦場になってしまいます。子供の朝の準備から送り迎え、夜も子供のお迎えから家事、食事、それから寝かしつけと常に戦場だという状況です。時間が常にないので時間を作らないとどうしようもないというのが意見になります。

――実際、どのような工夫をされているのですか。

今の時代だとインターネットで物を頼むことができるので、例えば週末に買い物に行く時間をインターネットでネットの買い物で済ましてしまうことが挙げられます。食料品も自宅に届くサービスがありますので、食料品も自宅に届けてもらいます。

あるいは私の場合ですと、クリーニングも週末2回行っていたのをネットで頼んでしまう。あとはインターネット以外では、洗濯したときに洗濯して干す、たたむというのが手間なので、洗濯乾燥機にして干す手間もなくしてしまい、アイロンが必要なものであれば、クリーニングに出します。そうして週末の時間をなるべく作り、過ごしています。

――井下さんはハウスクリーニングサービスもされていますよね。これも家事の負担を減らすものになりますよね。

そうです。プロの方にハウスクリーニングをお頼みするサービスのマッチングをやっているのですが、これもやっぱり自分でやってしまうとどうしても1日が潰れてしまう。であれば、プロの方にもっと綺麗にしていただいて、自分たちは自由な時間を作るというのが時間の創出かなと思っております。

――一方で今、ハウスサービス、クリーニングサービスだと、家の中に他人に入って欲しくないなという気持ちがあると思います。そういう心の壁、気持ちの壁はどういうふうに乗り越えられるように、事業として取り組まれているのでしょうか。

やっぱり心理的な不安、初めてのことに不安があると思いますので、どれだけ情報をオープンにして安心して使えるようにするかだと思っております。我々のハウスクリーニングのサービスですと、お客様がプロの事業者の方の顔が見えるだとか、あとはどういう口コミがあるかとか、口コミも細かく「接客がどうだったか」、「説明は十分だったか」、「実際の作業はきれいだったか」とか、細かいところを全部見られるようになっています。なるべく情報をオープンにすることで安心して選べるというサービスを作っています。

■井下孝之氏プロフィル
ホワイトプラス社長。ネットで注文できる衣類などの宅配クリーニングサービス「リネット」やハウスクリーニングのマッチングプラットフォーム「kirehapi」などを運営。創業は2009年。ネットやスマホが急速に普及するなかクリーニングのIT化が遅れていることに着目。自身も既存サービスに不便を感じていたことから事業を立ち上げた。リネットは24時間注文でき最短翌日に自宅に届くサービス。2019年度のグッドデザイン賞にも選ばれた。「テクノロジー×リアル」を軸に、生活領域のサービスをテクノロジーの力で便利にし、世の中を豊かにすることを目指す。

【the SOCIAL opinionsより】