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SDGsを伝えるには「ロゴより内容」

2020年3月5日 16:28
SDGsを伝えるには「ロゴより内容」

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「社会課題やSDGs 伝えるには?」。FIRST APARTMENT代表でドキュメンタリストの高島太士氏に話を聞いた。

損保ジャパン日本興亜がおこなった、社会的課題やSDGs(=持続可能な開発目標)について行った意識調査によりますと、日本でSDGsの取り組みを推進していく上で必要だと思うことについて、一番多かったのが「国民の当事者意識の醸成」で43%、次いで「CMなどの広告活用によるSDGsの認知度向上」が39.4%、「具体的な取り組みの事例を紹介」が38.1%となりました。


――高島さん、どのような伝え方をすれば社会課題などの解決に近づいていくと思われますか。まずは、フリップをお願いします。

「ロゴより内容」です。

どういうことかといいますと、実際、SDGsを企業さんが映像なりで伝えていくときにSDGsというロゴが出てくるんですね。SDGsとは何かという説明が重ねられていくので、SDGsを学ばないといけないっていうのがあって、実際、電通が調査されている結果でいうと、60%以上の方がSDGsがわかっていないという結果が出ています。

しかし意識的にされてる方が6%程度で、その3倍の20%程度の方が無意識にされていたんですね。なので、SDGsというか社会課題にどのように向き合っていくかというところに関しては、SDGsを伝えるんじゃなくて、私はもうすでにやっていますっていうことを伝えていった方が効果的かなというふうに考えています。


――実際に、効果的に進めていく具体的な例というのはありますか。

今、私がドキュメンタリストの育成というところにも力を入れてるんですが、学生さんに街の声を聞きに行っていただくというようなことをしています。それで「SDGsって何ですか」っていうふうに聞くと、「やっていないです」って方が多いんですけど、例えば、水の無駄使いをしないとか、街にゴミが落ちているのを見たら拾うとか、そういうことも実はSDGsにつながることだったりするので、学生さんがいろんな街の方に声を聞いて「こんなことでもいいんだ」とか「私でもできるんだ」とか、そういうことを広めていくと、当たり前すぎてわかりにくいかもしれないんですが、逆にいま、それが必要かなというふうに思っています。


――SDGsにひも付けてしまうと、かたくなってしまう部分もありますが、実は私たちの身近にたくさん転がっているものなんですよね。それを自分事にするためには、やっぱりそういった自分で動いて気づいていくということが大事なんですね。

【the SOCIAL opinionsより】