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就活中、デマ情報で不安にならないためには

2020年3月4日 16:37
就活中、デマ情報で不安にならないためには

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「どうなる令和の就活」。就活生向けサイトを運営する寺口浩大氏に話を聞いた。

3月1日、会社説明会が解禁となり本格的な就活シーズンに突入しました。就活スケジュールは、これまで主導していた経団連が「採用選考に関する指針」を策定しないと決定。通年採用を多様化させると大学側と合意するなど、就職活動の変化が予想されます。

また、新型コロナウイルスの影響で多くの合同説明会が開催中止や延期となり、企業も学生にも影響が出ています。

ネット上では…

「新型コロナウイルスで今後どうなるか不安」
「インターンからの早期内定は勝ち組か?」
「ネットでの面接や説明会が増えるのかな」

などのような意見がありました。


――この話題について、寺口さんに、ご意見を伺います。まずはフリップからお願いします。

「『情報』(事実)(解釈)」です。

情報は事実とその解釈っていうものに分けられるなというふうに思っています。

何でこれを書いたかというと、結構、ソーシャルメディアで情報収集される方が多いと思いますけど、例えば「就活 不安」みたいな感じでTwitterで調べてみると、結構いろんなデマとかが流れてしまっているんです。「あの企業は、直接、電話をしていけば面接をしてもらえる」とか「もうコロナの影響で、今年は新卒採用がなくなるかもしれない」という事実無根の、誰かの解釈が入ったものが結構、多いなっていうふうに思っています。

事実って何なのかっていう話と、事実の中にも、結局、どこソースの問題なのか。真実っていうのは多分、一次情報だと思っていて本当に正しい事実。基本的には、多分、解釈が入った情報よりも鮮度の高い事実の中でも、さらに情報元がはっきりしている真実というものに触れていただければ、多分、不安っていうのは最小限に抑えられるんじゃないかなというふうには思うんですね。


――元々、就活中というのは、デマがまわりやすいような状況だと思うんですけれども、特にこの新型コロナウイルスの影響で大きくなっているということなんですかね。

そうですね。不安はかなり大きくはなっています。我々、急きょ、合同説明会に行けない学生さんでもちょっとでも行ける、同じような体験ができるように、YouTubeでワンキャリアライブとして、1日1社、企業さんをお呼びして18時から19時まで生放送やっているんですよ。ぶっつけ本番、生放送です。


――どうですか、感触としては。

2つありまして、1つは、初めてやったのでめちゃくちゃ難しいなっていう、今日の(「the SOCIAL」出演)も生放送で素人がやるものではないかなと(笑)。

企業さんもそうで、ぶっつけ本番でやっていて大変なのですが、ひとついいことがあって、それは質問がめちゃくちゃ届く。YouTubeライブは、TwitterとYouTubeライブのコメントで質問を受け付けていますけど「ぶっちゃけ学歴って本当はどうなんですか?」とか「入ってから、コースって正直、こっち(の部署)から、こっちに行けるんですか?」とか実は、結構聞きにくいことってあるじゃないですか。


――合同説明会では、手をあげて質問とかしにくいですよね。

そうなんですよ。どんどん質問が出てくるので、ちょっとやってみたんですけど、リアルの合同説明会で聞けないようなことも生放送だと結構聞けたりするし、生放送だと編集がかかっていないので(真実のことしか)作れないんですよね。ここに映っているのが真実なんです。僕は今、緊張してるかもしれませんが、緊張も伝わるじゃないですか。企業の人事の方の緊張も伝わるんです。

そういった人間らしいところが、生放送、ライブで、インタラクティブにその質問をやりとりするというのが、ひとつの何か新しい形になるのかもしれないなっていうのは、明るい気づきです。もっと広がっていけばいいなというふうに思います。


――リアルな場よりもコミュニケーションが取れているんですね。

そうですね。対面で聞きにくいっていうのが就職活動ではあったというか、顔が見えないからこそ聞ける本音とかっていうのもやっぱりあるじゃないですか。僕らのときもあったと思いますし、実は(オンライン生放送で説明会を)やることは結構、適しているんじゃないかなとは思いますね。可能性を探っていきたいと思います。

■寺口浩大氏プロフィル
就活生向けサイトを運営するワンキャリアのPR Director。リーマンショック直後に三井住友銀行で企業再生、M&A関連業務に従事。デロイトトーマツグループなどを経て、現在はワンキャリアで経営企画とPR全般に関わっている。職業選択マーケットの透明化と企業情報のオープン化を進め、就活を変えることから、働き方も経済も新しく変えようとしている。

【the SOCIAL opinionsより】