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“触れる美術館” 手で見るアート

2020年3月3日 18:04
“触れる美術館” 手で見るアート

東京・西早稲田にある手と目で見る教材ライブラリー。ここでは、視覚障害者が物の詳細を知ることができるように展示物に触れることができます。展示されているのは、世界的名画のレリーフや建築物の模型など様々。

ライブラリーを運営しているのは大内進さん。約20年前まで24年間視覚に障害がある子どもたちの特別支援学校で教員をしていました。そこでの経験をもとにこの場所をオープンしました。

大内さん「触るのが上手な子は色々なものをどんどん触って物の形とか属性っていうのをとらえるのができるんですけれど、触る経験が少ないと、なかなかそれが難しい」

触る機会を増やすことが物の理解やイメージをつかむことに重要だと感じたそうです。

しかし、触って学べる場は多くはありません。そこで、今まで集めた物を展示し触れることができる場所を自分でつくることにしました。ここにあるものはすべて大内さんが探し購入したもの。展示物に関わる物も用意しています。

法隆寺の五重塔の場合、建造物の模型だけでなく骨組みの模型や瓦なども集め多くの情報を得られるようにしています。

大内さん「生活している中で、どうしても見える人優位の状況になってしまう。少しでも知識を持っていた方が豊かな生活につながっていくかなと。視覚障害者の人にとっては、見ることに近い活動が触ること」

【the SOCIAL lifeより】