「100日後に死ぬワニ」私たち自身も…
ゲストがイチオシのソーシャルグッド、アイデアグッドなモノやコトをご紹介いただく「recommend」。メディア・アーティストの石橋友也氏のイチオシは「100日後に死ぬワニ」。
――私は初めて知ったんですけれども、どういうものなんでしょうか?
これは「100日後に死ぬワニ」と題してTwitterで1日1話更新されていく漫画です。
死のカウントダウンが1日1日ずつ進んでいくというマンガになりまして、コンセプトとしては非常に残酷ではあるんですけれども、愛くるしいキャラクターとか、ストーリーも非常に、基本的には朗らかなものです。そのギャップがありながら、人々に死について意識させるっていうようなすごく鋭いコンテンツになっています。
特に、ハッとさせられる点がですね、これを見ている私たち自身が100日後には死んでいるかもしれないっていうことを見た人誰しもに思わせる力があって。何といいますか、Twitterのノリとか、リアルタイムメディアとしての性質を非常によく生かしたグッドアイデアというか。もはや、発明なんじゃないかと思っております。
――石橋さん自身も、何で知ったんですか?
これはですね、1日目にリツイートで回ってきて知りました。昨日の夜、81日目が更新されています。残すところ19日というところで、もう目が離せないような状況になっております。
――この死までのカウントダウンがされることで、何気ない日常の見方がこんなにも変わるのかっていうような印象もちょっと見てるだけでも、受けますけれど。
1日1日、一生懸命、生きないとと思わされます。
■石橋友也氏プロフィル
広告会社に勤めながら、様々な表現活動をしている。『金魚解放運動』という作品ではフナから品種改良で作られた金魚を逆方向に品種改良して、再び祖先のフナの形に戻すというプロジェクトで話題に。また、漆職人とコラボレーションし、3Dプリンターなどの先端テクノロジーを活用した伝統工芸を制作。『バズの囁き』という作品はTwitterのトレンドワードから詩を生成するAIによる作品。現代人を取り巻く言葉とメディアをAIを通して描く。様々な作品で 文化庁メディア芸術祭を始め、数多くの賞を受賞。これからもメディアやテクノロジーに対する感覚を生かしながら意欲的に創作活動を続けていく。
【the SOCIAL recommendより】