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自分ではなく誰かのためにふるさと納税

2020年2月12日 15:38
自分ではなく誰かのためにふるさと納税

ゲストいち押しのソーシャルグッドなヒトやモノを紹介していただく「recommend」。京都府宇治田原町・地方創生推進係長の勝谷聡一氏、一押しは「『きふと、』思いやり型返礼品プロジェクト」。

――『きふと、』思いやり型返礼品プロジェクトとはどういったものでしょうか。

ふるさと納税の取り組みの一つで、普通はふるさと納税をするとその返礼品は自分のためになりますが、それを(自分のためではなく)誰かのためにというプロジェクトです。もともと自治体の方でそういった取り組みがされていて、例えば障害者福祉施設(で作られた)返礼品や、災害で被災された事業者の感謝の手紙を返礼品にして、つなげていく仕組みです。自治体の思いと民間のサイトを運営されている会社が上手にコラボしてできたプロジェクトで、自治体がどんどん増えていくとすごくいい取り組みになると思っています。これに限らず、今あるものを工夫して社会に貢献する仕組みがいろいろ生まれると、世の中はとてもよくなるのではないかなということでご紹介をさせていただきました。うちの町も、ふるさと納税はあまり進んでいなかったのですが、本当にここ2~3年で、うちにしかないようなものを発信しています。

――例えば、何でしょうか。

お茶や、まちに工業団地があり、そこで作られたプラスチックダンボール、まちにいるクリエーターさんがつくるものなど、町の人も知らないものを返礼品にすることによって発信ができています。先ほど(お話をした)関係人口からいうと、いろんな方に(ふるさと納税で)応援をしてもらって、今年はもう京都府内でも1、2を争うほどのインパクトの応援をいただいています。

――1、2を争うほどのインパクトってすごいですね。最初はそこまでじゃなかったということですよね。

はい、そこまでではなかったのですが、なっていきました。この「きふと、」は、うちの町はまだ参加できていないのですが、やっぱりこういう取り組みは応援したいと思いまして、今年参加をしていきたいなと思っております。

――ふるさと納税がどんどんレベルアップしていますね。

そうですね。知らない人が応援してくれて、リピートに繋がるという取り組みはいろいろなファンをつくるような取り組みにつながってきていますね。

■勝谷聡一氏プロフィル
京都府宇治田原町・地方創生推進係長。建設課や環境行政などを担当した後、広報担当に。広報は勝谷氏が“最も異動したくない”と考えていた部署。泣く泣く町の広報紙を制作するなか、ある記事への住民からの「読んだら元気出た」の一言をきっかけに紙面でまちを元気にしたいと思うように。当初はレベルの低かった広報紙は、住民の応援やまわりのサポートもあり、「総務大臣賞」をはじめ多数の賞を受賞するまでになった。現在は公私にわたり、ふるさとの生き残りをかけてさまざまな企画を仕掛けている。

【the SOCIAL recommendより】