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特捜部が異例会見 ゴーン被告の妻に逮捕状

2020年1月7日 21:55
特捜部が異例会見 ゴーン被告の妻に逮捕状

日産の前会長カルロス・ゴーン被告の妻について、東京地検特捜部が偽証容疑で逮捕状を取った。特捜部は、逮捕状の取得では異例の会見を行った。

偽証の疑いで特捜部が逮捕状を取ったのは、ゴーン被告の妻キャロル・ナハス容疑者。特捜部によると、キャロル容疑者は、ゴーン被告が日産の資金を流出させたとされるいわゆる「オマーンルート」事件について、去年4月に東京地裁で証人として証言した際に、自身の記憶に反するウソの証言をした疑いがもたれている。

キャロル容疑者は、2018年11月にゴーン被告が逮捕されて以降、資金の流出先とされるオマーンの販売代理店のインド人の役員と会い、複数回、連絡を取っていたにもかかわらず、「その役員を知らない」「ゴーン被告の逮捕後に会ったかどうか覚えていない」などと、ウソの証言をしたという。

特捜部が逮捕状の取得で会見を行うのは異例で、特捜部の市川宏副部長は、ゴーン被告がキャロル容疑者と保釈後も会えないことが一部から非人道的と指摘されてきたことに触れ、「キャロル容疑者は資金の流出先の会社の株主で、事件関係者でもある。しかも、重要な関係者と複数回にわたり口裏合わせや証拠隠滅を行った」と指摘した上で、裁判所も必要だとしてつけた条件で、批判にはあたらないとした。

さらに「これまで逃亡などの事態になると思い保釈に反対してきた。ゴーン被告が逃亡したことによって、証拠隠滅の恐れはまた増えると思う。こういった事情があり、保釈に反対してきた」として、保釈に反対してきた理由を公表した。