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即位パレード 皇后さま涙のわけ 記者解説

2019年12月24日 5:34
即位パレード 皇后さま涙のわけ 記者解説

今年、新しい天皇陛下が即位され「令和」の幕開けとなりました。11月10日には、祝賀御列の儀(即位パレード)が行われ、皇后さまの涙をぬぐうお姿も印象的でした。その時の様子を、郡司恭子アナが、宮内庁担当の笛吹雅子記者に聞いてきました。

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郡司アナ「儀式でのお2人の様子っていうのは、どうだったんでしょうか」

笛吹記者「(それまでの儀式では)皇后さまが緊張した面持ちを見せられることもゼロではなかったと思うんですけれども、正門を出てこの皇居前広場に出た時に、うわーっと多くの人が本当にうれしそうな顔で迎えていた、その姿を見た時に、わっと感情が高まったのかなと拝見しました」

当日は、アナウンサーがリレー形式で実況していました。私がいたのは千代田区・平河町の交差点。ここで目にしたのは、車列が沿道の人垣から離れた瞬間に、皇后さまがハンカチで涙をぬぐわれる姿でした。

郡司アナ「私は実況を担当していて、よく『目に焼き付く』ですとか、そういう表現がありますけれども、この瞬間こそ私の人生にとって目に焼き付いたワンシーンだったなって思います」

実は、今回のパレードの直前、台風19号が猛威をふるい、各地に多くの被害をもたらしました。被災地のことを思い、迷われていたことがあったといいます。

笛吹記者「パレード自体も、台風の被害を受けて延期になっていましたし、被災地の人はどのような思いでこのパレードを見るのか、着用するドレスはこれでいいのか…」

そんな皇后さまですが、今月9日、56歳の誕生日を迎えた時、このような文章をつづられています。

『多くの国民の皆様から思いがけないほど本当に温かいお祝いを頂きましたことに、心から感謝しております』

笛吹記者「“思いがけない”という言葉を使われていましたけれど、それは本当に予想以上というか、予想していなかった、本当にうれしい出来事だったのかなということは感じました」

新たに始まった令和の時代の天皇皇后両陛下。

笛吹記者「あの表情が、本当に飾らなくて、感情も豊かで、そういった姿が、より国民には身近に、親しみをもって感じられてきたのかなということも感じています」

郡司アナ「これから私たちが歩んでいく令和というのは、どういう時代になるのでしょうか」

笛吹記者「日本の中にある皇室が、どういう形がいいと思うのか、どういう風に継承されていくといいと思うのか、それぞれが考えていく、大きな一年のスタートになると思っています」