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トランプ氏“第2段階”早期交渉開始に意欲

2019年12月14日 8:49

アメリカと中国の両政府は13日、両国の間で大詰めを迎えていた貿易協議について「第1段階の合意に達した」と発表した。

両政府が明らかにした内容によると、まずアメリカは、15日に予定していたスマートフォンなどを含む中国からの輸入品に対する制裁関税・第4弾の発動を見送る。

また、すでに発動した追加関税のうち、27兆円相当の中国製品に課している25%の税率は維持するものの、13兆円相当の中国製品に課している税率を7.5%に引き下げるとしている。

一方、中国はアメリカの農産品などの輸入を大幅に拡大するという。さらに中国は、アメリカが求めてきた知的財産の保護や為替政策の透明化にも取り組むとしている。

制裁関税・第4弾の発動が迫る中、来年の大統領選挙に向け具体的な成果を挙げたいトランプ政権と、中国経済への一層のダメージを避けたい中国側の思惑が一致した形。

合意を受けて、トランプ大統領は成果を強調した。

トランプ大統領「驚異的な合意だ。関税は大部分が維持された。25%の関税は第2段階の交渉で使う」

トランプ大統領はこのように述べ、中国に抜本的改革を求める第2段階の合意に向け、交渉の早期開始に意欲を示した。ただ、中国側は新たな交渉を急がない意向を示していて米中の駆け引きはさらに続きそうだ。