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橋など“壊さず内部検査”機器小型化に成功

2019年11月29日 15:26
橋など“壊さず内部検査”機器小型化に成功

古い橋や道路などを壊さずに、内部の様子を調べることができる特別な機器の小型化に、理化学研究所などが成功した。

理化学研究所の小林知洋専任研究員と東京工業大学の研究チームが開発したのは、「加速器」という特別な装置を使って「中性子」を人工的に発生させる機器。

この機器で発生させた中性子を、光のように橋や道路などに当てると、解体しなくても内部の劣化状況などがわかるという。

研究チームは、外に持ち出して使えるよう機器の小型化を目指していて、機器の長さは、以前開発したモデルの3分の1の5メートルにした。

今後、検査の精度や安全性を高めた上でさらに小型化し、トラックに乗せて移動させる形で橋の検査などでの実用化を目指すという。

開発を担当した大竹淑恵チームリーダーは、「企業の工場で、金属などの検査や新素材の開発に使うことも期待できる」と話している。