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日朝交渉の進展に必要なことは何か

2019年11月15日 5:14

安倍首相が拉致問題などの解決のため「前提条件なく向き合う」としている北朝鮮の金委員長との首脳会談。14日夜の深層NEWSでは、日朝関係の専門家が、日朝交渉の進展に必要なことは何かを議論した。

朝鮮大学校 李柄輝准教授「朝鮮側は、なかなか安倍首相がノックしても(扉を)開かない。こちら(北朝鮮)側にも事情があるわけです。日本にとっては拉致が最大のイシューですけれども、半島に住んでいる人々はいま日韓(関係)であるように、過去の清算問題、これは自分の祖父から父から日本に何かやられたという記憶が家庭ごとに下ってきているわけですから。そういう『反日の世論』というものがある限り、指導者が日本にあまり迎合的にいくこともできない」

元外務審議官 田中均氏「核の問題を日本がうんぬんというのは、なかなか難しい。だけど同時に拉致・核・ミサイルの問題を包括的にやるということでしかないので、日本がやるべきはアメリカの北朝鮮との核の交渉を助けるということ。朝鮮半島の問題というのは過去数百年にわたって戦争をしてきたんです。それほど日本の安全保障にとって大事な地域。真ん中に座って当事者でなければいけない。ぜひともそういうマインドを、拉致だけ(先に解決)だというマインドではいけない」

元外務審議官の田中氏はまた、首脳会談を行うためには水面下での相当な下準備が必要だと指摘した上で、現状、そうした下準備が進んでいるに違いないと思いたいと述べるにとどまった。