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米の提案を北が拒否…実務者協議決裂のワケ

2019年10月8日 5:18

アメリカと北朝鮮の実務者協議が先週末、再開されたものの、北朝鮮は「決裂した」と発表した。7日夜の「深層NEWS」では、アメリカの提案を北朝鮮はなぜ拒否したかを議論した。

明海大学・小谷哲男准教授「アメリカが今回、譲歩として示したのは、報道にもあるとおり、国連安保理制裁の一部の期限付きの緩和。北朝鮮からの繊維製品・石炭の輸出を3年にわたって認めるというのが、彼ら(米側)が言う『創造的なアイデア』の一つなんですが、政権の人と話していると、実は『自信がない』と。なぜなら、北朝鮮が求めているのは、制裁の緩和ではなく体制保証なので」

早稲田大学・李鍾元教授「それ(3年間の制裁緩和)だけでは満足できない。アメリカがこれまで全く強い姿勢だったのが、若干軟化するとなると、どこまでもっと制裁解除・緩和の幅を広げられるのか、それをみたいということだと思う」

森本元防衛相もまた、北朝鮮はアメリカの提案を受け入れないのではなく、もっと譲歩を導き出すためにいったん拒否して、交渉を有利に進める戦術に出たのではないかと指摘した。