今月の内閣改造に合わせて内閣の国家安全保障局長となった北村滋・前内閣情報官。２５日夜の深層ＮＥＷＳに出演した日朝関係の専門家は、北村氏の就任は、安倍首相が日朝関係を進めようというシグナルではないかとの見方を示した。

朝鮮大学校　李柄輝准教授「昨年のハノイでの北村さんと北朝鮮の高官との会談以降、確かに安倍政権の中で『圧力』という言葉が消えて柔軟になってきた。その努力がいま、（朝鮮高校・幼稚園の）無償化（除外）問題などで、今回、北朝鮮外務省は『朝鮮人民に反日感情が高まっている』という言い方をしている。（北村氏が）情報官であるならば、朝鮮国内の反日感情をいかに鎮めるかという方向で政策をとってほしい」

拓殖大学大学院　武貞秀士客員教授「安倍さんは本気だと。本当に前提条件を付けずに首脳会談をやりたいという考えですから、北朝鮮にとっても韓国と一緒に日本バッシングを続けるのではなく、日朝関係が良くなる、首脳会談をやるというのは北朝鮮にとってもメリットはたくさんある訳ですから」

拓殖大学大学院の武貞客員教授はまた、日本は北朝鮮との国交を正常化した上で、拉致・核・ミサイル問題などの課題を解決するという順番で日朝関係を進めていく戦略をとってもいいのではないかとの考えを強調した。