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9月も残暑 エアコン電気代“節約方法”は

2019年8月30日 18:17
9月も残暑 エアコン電気代“節約方法”は

多くの人が悩まされるのが、自宅でのエアコンのオン・オフのタイミング。つけっぱなしか、こまめにオンとオフを繰り返す方がいいのか。夏はどうしてもかさんでしまう電気代の節約方法を取材した。

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横浜市に住む渡辺さん。仕事から戻ると、息子2人がエアコンをつけ待っていた。

渡辺純子さん「(涼しくて)最高ですね。あー助かったって」

家にいる間は、寝るときもつけっぱなしだという。

渡辺純子さん「5000円くらい(電気代)上がりますかね。我慢して体調崩してお金かかるより、ここはもう諦めて」

家族の体調も考えると、エアコンは欠かせないと話す。

ネットでも、「エアコンなしで寝るのあり得ない」「エアコンかけっぱなしの夏休み」「電気代怖い」といった声が上がっている。

9月も厳しい残暑が予想され、まだまだ活躍しそうなエアコン。どうすれば、お得に使えるのか。

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夏に欠かせないエアコン。街で100人に使い方を聞いたところ、60人が“つけっぱなし”、40人が“こまめにオン・オフ”と意見が分かれる結果になった。

「あまりこまめに消したら電気代かかるって聞いたりする」

「ちょっと10分コンビニ行く時とかですよね。迷います」

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“つけっぱなし”と“こまめにオン・オフ”、一体どちらがお得なのだろうか。エアコンの電気代を左右する消費電力を、空調メーカーのダイキン工業協力のもと検証した。

ダイキン工業・広報 垣永大輔さん「26℃の冷房運転をします」

部屋の温度は28.5℃で、設定温度との差は2.5℃。この時の消費電力を確認すると、つけたとたんに一気に消費電力が上がった。

ダイキン工業・広報 垣永大輔さん「設定した温度と室温の差の分だけ冷やさないといけないので、運転直後に非常に電気代が高くなります」

計測開始からおよそ20分後。

ダイキン工業・広報 垣永大輔さん「設定温度の近くまで到達すると、負荷が小さくなって電気代も下がってくる」

スイッチを入れると急激に上昇する消費電力。室温が安定してからの消費電力との差は一目瞭然。

テレビや照明はこまめに消すことで消費電力をおさえることができるが、エアコンはこの特徴もあって、そんなに単純ではない。

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ダイキン工業が、同じ気温条件のマンションで“つけっぱなし”の部屋と“30分おきにオン・オフ”を繰り返す部屋を比較したところ、外の気温と設定温度の差が大きい日中は“つけっぱなし”の部屋が消費電力が小さくなった。

しかし、設定温度との差が小さくなる夜間になると、“30分おきにオン・オフ”する部屋の方が消費電力は小さくなった。

スイッチを切る時間帯で動き初めの消費電力が変わってくるエアコン。では、スイッチのオン・オフは何を基準にすればいいのだろうか?

ダイキン工業・広報 垣永大輔さん「条件によっても異なってくるんですけれども、日中は35分、夜間は18分ほどの外出であれば、つけっぱなしの方がお得という結果が出ています」

さらに、風通しをよくするため、室外機の周りに物を置かないなどの工夫で節電効果が期待できる。

別の試算では、夏の間、エアコンの設定温度を1℃上げると約670円の節約。また、使う時間を1時間短縮すると約410円お得になるという。

関東電気保安協会では、熱中症など体調面も考慮した上で、節電に取り組んでほしいとしている。