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悩みもつ母親を「精神的にひとりにしない」

2019年8月5日 17:59
悩みもつ母親を「精神的にひとりにしない」

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「出産後 何に困った?」。お悩み相談のサービスを運営しているコメッド代表の木崎淳一郎氏に話を聞いた。

ベネッセ教育総合研究所が、生後4か月から11か月の子どもを持つ母親1500人に調査を行った。出産後、不安や困りごとを感じた頻度を聞いたところ、初めて子どもを産んだ母親の8割が不安や困りごとが「いつもあった」「時々あった」と回答した。

不安や困りごとの内容を聞いたところ…

「睡眠が十分に取れなかった」
「育児方法が正しいのかわからなかった」
「精神的につらかった」

という声が聞かれた。


――この話題について木崎さんにフリップを書いていただきました。

「精神的にひとりにしない」です。

あえて“精神的”にと書いたんですが、お子さんが生まれる前でも後でも、周りの親御さんや友達など、みなさん、サポートしますという体制はあるのですが、結局、つまるところ育児はお母さんがひとりでするものというところが風潮といったらあれですけど、まだまだそういうところがあると思っています。

イクメンという言葉が最近多く出てきていますけど、まだまだ精神的にひとりというお母さんが多いのかなと思います。そのへんの解消が大事だと思います。先ほども出ていましたが、精神的にひとりではないから、相談できるということが解決策かなと思っています。


――相談できる場所というのは、いまはあまりないのでしょうか。

結構たくさんあって、行政が保健センターをやったり、相談窓口を設けていたり、産婦人科でも小児科でも、どうぞ相談しにきてくださいという感じではあるんです。一方で、なかなか認知されていなかったりとか、もしくは病院に行きづらいとかはあると思います。

ですので、弊社のサービスはそういったところに切り込みたくて、先ほどお伝えしたLINEで友達とチャットするような感覚で助産師さん、看護師さん、栄養士さんと話ができるとという身近さです。

しかし、オンライン相談ですべてが解決できるとは思っていません。基本的には出生された地域で育児をしていく、すなわちそこの行政とか医療機関と連携しながら育児をしていくのが理想的だと思っていまして、弊社もオンライン相談だけではなく、今後は医療スタッフがお母さんの所に訪問するようなサービスなど、そういったリアルな部分も広げていきたいと考えています。


――アクセスしやすいLINE相談の場をつくりながらも、場所も確保していくということですね。確かに両方必要ですよね。

両立が大事だと思います。


■木崎淳一郎プロフィル
木崎氏は、妊産婦がLINEで助産師や看護師、管理栄養士にお悩み相談ができるサービスを運営している。また、授乳や離乳食や赤ちゃんのケアに関する正しい情報を伝えるためのメディアを運営したり、地域の訪問活動やママイベントの開催を行っている。木崎氏は金融や経営コンサルティング、ヘルスケア企業を経て起業。小児科医の父親から地域のこども医療の課題を聞き、それまで培ったビジネスの力で課題を解決するべく事業を立ち上げた。地域の人々が日常的に医療とつながり、サポートを受けられる仕組み作りを目指す。

【the SOCIAL opinionsより】