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落合陽一「W杯は応援して何で選挙には―」

2019年7月12日 14:07
落合陽一「W杯は応援して何で選挙には―」

この夏の参議院議員選挙を控え「the SOCIAL」では、「若者が投票に参加する意義について」各界の著名人のインタビューをお届けする。今回は、落合陽一さんに聞く。


Q:若者は選挙に行くべきですか?

若者は選挙に行くべきか、行かないべきか、という「べき論」は問題設定が間違えていて、「行く」以外の選択肢がないことをなぜ問いかけるんですか?という話なんです。投票しないことよりも何も考えずに投票するっていうことがおそらくいいことです。なぜなら、若い層がそれだけ選挙に来てるなら、選挙候補者はその人に向けてしゃべらないと票は取れないって思うから、票を取りに行く。選挙に行くアクションがある限り、そこが“票田”だってわかって、誰かがそこに向かって話すからです。


Q:若者の投票率が低い現状をどう思いますか?

ワールドカップは応援するのに何で選挙には行かないんだろうな?って思いますね。選挙に行ってくださいって言ったときに、個人的な利益がそこに跳ね返ってくるかと言われたら、跳ね返ってこないんですよ。最初から興味ない人は、そもそも自分がどういう状態で、どう税金が自分に使われているか興味ないでしょ、たぶん。全体にはデメリットは跳ね返っていて、個人としてデメリットを認識できるかと言われれば、認識する個人は選挙に行ってますから。認識しない個人が選挙に行ってない段階で、真綿で首を絞められるか、カエルの周りの温度が上がっていくか、そういう感じじゃないだろうか。


Q:そもそも選挙は何のためにありますか?

コミュニケーションですよ。コミュニケーションするための人を選ぶわけですよね、我々は。間接民主制なんだから。誰かが社会全体のことを考えていなきゃいけない。それに対するアクションを政治という方向でやっていくことが、実はあまり効率的じゃないと思っている若い人が多いのは、社会を見てても割と感じることですけど。

「割に合わないから政治家にならない」人の方がいまの若い世代に多いと思う。ただそれだからゆえに、若い人で政治をやろうという人には結構覚悟があるか、もしくは何も考えていないかどっちか。覚悟があるやつを見つけて投票することは、大切なことだと思う。