×

大手ネット証券初の女性社長の素顔とは 4

2019年6月18日 17:33
大手ネット証券初の女性社長の素顔とは 4

マネックス証券社長の清明祐子さんに聞く「飛躍のアルゴリズム」。4つ目のキーワードは「“松本大のマネックス”を“私たちのマネックス”に」。前社長である松本大さんの存在について話を聞いた。


■前社長、松本大さんの存在


――松本さんはマネックスにとって大きな存在でしょうか。

かなり大きな存在ですね。やはりこれまで強い理念と明確なビジョンのもと20年間、引っ張ってきている存在です。松本の理念が、社員1人1人の心の中に、常に宿っているという感じで、そういう会社をつくり上げてきている松本の存在はとても大きいですね。


――今のマネックスの強みと弱みは、どうご覧になっていますか。

私たちは「一歩先の未来の金融を」という理念に掲げて、どうやってお客様により良く、よりうまく資産運用、投資をしていただけるのかというのを、20年ずっと考えてやってきています。この理念、思いは社員の1人1人に恐らく根付いていてます。

常にお客様がどんなことをすれば、知恵をつけていただけるのかなというの考えて行動できる、やはり会社も人の集まりですので、やはりこういった人がいるというのは私たち強いなと思います。

その結果これまでも業界では、ほかではやっていないようなサービスもいち早く導入できたりですとか、すごくご支持いただけるようなツールをご提供できたり、そんなこともしておりますので、そういったことが結果に表れているのかなと思います。


――この先はどのような方向性を考えてますか。やはりマネックスは割合、物をわかっている顧客を抱えて、首都圏などを中心にやっているという印象ですが…

お客様は関東の方が多いですが、インターネット証券でございますのでまんべんなく日本全国にいらっしゃいます。そして、年齢で切るのがいいのかわかりませんが、20代から80代の方まで幅広くいらっしゃいます。

そういったお客様一人一人が求めているサービスというのは全然違いますし、抱えている課題、ライフプランもそれぞれ異なります。ですので、私どもとしては、そういった多様なお客様に対して、こちらも柔軟性を持って、一つ一つサービスを提供していくということが大切だと思っています。


■忙しい中でも登山するのは?


――お忙しい社長の仕事をしているなかで、山登りをされているということですが、どのくらい登られるのですか。(登山中の清明さんの写真がモニターに映し出される)

これは剱岳なんですが、年間6~7回くらいは登っています。剱岳は百名山と呼ばれる山なのですが…


――それでは、百名山すべて登ろうと思っているのですか。

はい、登ろうとしております。いま44、登りました。100まで、あと10年以上かかるんですが、頑張ろうと思っています。


――お忙しい中での山登りがリフレッシュになっているのでしょうか。

山に登っているときは、しんどくて何も考えず「無」になって登っているのですが、それで頭がリフレッシュされるという感じですね。


――山だけではなくマラソンもされるのですか。(神戸マラソンで走ったときの清明さんの写真がモニターに映し出される)

はい、冬は走っていて、夏は登っているという生活です。


――それも社長のライフスタイルとしては、ちょうど良い感じなんですか。

そうですね、社長になってからも、特に変わらず運動はしております。


■遊びがうまくいくと仕事も好転


――趣味を楽しむことで仕事への影響というのは何かありますか。

1日の中で、やはり仕事の時間というのはすごく多いと思うんですよね。ワークライフバランスというものがありますが、仕事かプライベートかという区別は難しいと思っていまして、それ合わせて1日、それを合わせて人生だと考えています。

私はどちらも充実させると高回転になり、仕事でうまくいくと気持ちよく遊べます。遊びがうまくいくとリフレッシュできて、仕事に対して「よし頑張ろう」となりますので、どうやって両立させていくかが私にとっては重要だと感じています。


――しかし女性の方が「社長やってみませんか」「管理職どうですか」と言われたとき、尻ごみをする傾向はあると思うのですが、そういう方々にアドバイスはありますか。

私自身も「社長をやってみないか」といわれたときに、即答はできませんでした。

難しいのですが、一歩踏み出してやってみることで見えてくる世界というのがあります。ちょっと怖いなと思っていても、トライしてみてもいいんじゃないかなと思います。


――今までずっとそのようにやってきた感じでしょうか。

自分にできることは何かなと思いながら、これだったら私にもというものを少しずつ見つけて、こんなのどうでしょうかというのを出してみたりですとか、ちょっとチャレンジングなこと言われたときも、まずはやってみようかなと、少しずつトライしてきたという感じです。