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子どもを守れ!進化する「見守りサービス」

2019年5月24日 19:20
子どもを守れ!進化する「見守りサービス」

いま、自分の子はどこにいるのか、危険な場所に行ってはいないか。最新の技術を導入して、遠くから子どもを守るサービスが広がりつつあります。

大阪府は、全国で初めて先月から公立の小中学校で携帯やスマホの持ち込みを認めています。去年発生した大阪北部地震のあと、親から、災害時に連絡をとったり、GPSを使って居場所を把握したりするために、スマホを持たせたいという要望が相次いだためでした。しかし、大阪以外の多くの学校では、まだ携帯やスマホが原則禁止となっています。

そんな中、今親に注目されているのが、最新技術を使った子どもの「見守りサービス」。その多くは、子どもに持たせる端末にGPSが内蔵されていて、親のスマホで子どもの現在地が確認できるというタイプ。

中には、子どもが危険に遭った時に端末のボタンを押せば、そこにガードマンが駆けつけてくれるものも。このようにサービスは多様化してきています。去年から「見守りサービス」を始めたこちらの会社では――

ドリームエリア・寺下武秀代表取締役「“みもり”は、GPSと音声を使って子どもを見守るためのサービスです。端末自体が子どもを守る、そういった機能も持っています」

こちらのサービスでも、子どもにGPSを内蔵した端末を持たせ、一方の親はスマホに専用のアプリをダウンロード。変わっているのはここからです。親のスマホに表示されるのは、単に子どもや親の現在地だけではなく、子どもが今いる場所の風景もわかるんです。

子どもの今の状況をよりイメージしやすいのが特徴です。さらに、このサービスでは、子どもが「活動してもいい範囲」を親が設定することもできるんです。設定をして、行ってはいけない範囲に行くと――

『この先は行ってはいけない場所です。戻ってください』と子どもの端末が警告を発し、同時に親のスマホにも通知されるんです。

寺下さん「音声を鳴らすことによって、子どもにそこが危ないと認識してもらうことが重要だと思っています」

このサービスではさらに警察や自治体が提供している不審者情報も通知されるんです。不審者が見つかった場所の近くに子どもが入ると、子どもには音声で、親にはプッシュ通知で知らせてくれます。

高度化する「見守りサービス」。しかし、頼りすぎてはいけないという意見もあります。

NPO法人 日本こどもの安全教育総合研究所・宮田美恵子理事長「安心感があるけど、すぐ目の前にお父さんお母さんが駆けつけてくれるわけではないですね。子どもが助けてほしいときは、自分の困っていることを人に伝えられるコミュニケーション能力も併せて必要です」

最新の「見守りサービス」に加え、何より、危険に近寄らないという子どもへの教育。さらに親以外にも、より多くの目で子どもを見守ることが大切です。