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安倍首相「条件つけず」日朝首脳会談目指す

2019年5月6日 23:09

安倍首相は6日夜、北朝鮮の金正恩委員長との日朝首脳会談について、これまでの方針を転換し、前提条件をつけずに会談の早期実現を目指す考えを示した。

安倍首相「北朝鮮との関係におきましては、日本にとって大切な問題は拉致問題であります。拉致問題を解決するために、あらゆるチャンスを逃さない。私自身が金正恩委員長と向き合わなければならない。条件をつけずに向き合わなければならないという考えであります。あらゆるチャンスを逃さない、この決意で、この問題の解決にあたっていく」

安倍首相はこれまで、国会などで「日朝首脳会談を行う以上は、拉致問題の解決に資する会談としなければならない」と述べ、拉致問題の進展が会談を行う前提条件だとの考えを繰り返し強調していた。

今回の発言は、これまでの方針を転換し、まずは会談を実現することで事態を打開する狙いがあるとみられる。ただし、金正恩委員長が会談に応じるかどうかは、まだ不透明だ。

また、これに先立ち、安倍首相は、6日夜、アメリカのトランプ大統領と電話で会談した。会談は、北朝鮮が複数の飛翔体を発射したことを受けたもので、安倍首相は、「今後、日米の専門家同士で協力して分析していく」と述べた。

また、朝鮮半島の非核化について両首脳は、「米朝合意の速やかな実現を目指していくことで完全に一致した」という。