×

最新の「介護食」見た目も味も本格的!

2019年4月2日 14:10
最新の「介護食」見た目も味も本格的!

「介護食」が驚きの進化を遂げている。味よし、見た目よし、高齢者に優しい介護食の最新事情。

熱々のピザに、カラリと揚がった天ぷら。これらは、介護食のメニューコンテストで選出された料理だ。かむ、のみ込むという力が弱くても食べられるための工夫が審査の大きなポイントになる。栄養バランスを考えた上で、介護施設で再現しやすいという点も審査の基準だ。そして、最近大きく注目されているのは、食欲をそそる見栄えする介護食だ。

コンテストに出場していた小林利幸さん。介護施設で、調理師を務めている。食べることがうまくできなくなった入居者との出会いが、介護食と向き合うきっかけになった。

小林さん「パンが食べられない人のためにどうしたらいいのか」

そこで考えたのがパンのムースだ。乾いた食感のパンは、お年寄りには食べることが難しいが、牛乳と生クリームで煮て、フードプロセッサーにかけるとパンの風味がする、なめらかなムースになった。

“黒豆のクリームチーズあえ”もある。やわらかいメニューが続く中に、歯ごたえがある黒豆。かたさの違う食材を交互に食べる事で、口の中に残った食べ物を押し流し、誤えんを予防する。食感が違えば、飽きることもない。栄養のあるチーズを取り入れた料理が完成だ。

審査員「ちょっと恐れ入ったな。これはレストランで出せるね」

結果はグランプリを受賞した。

小林さん「この結果に満足することなく、喜んでもらえる食事を追求していきたいと思います」

誰でも一生食べる楽しみを感じられるように、介護食の未来への追求は続く。

【the SOCIAL trendより】