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「東北ユースオーケストラ」団員の思い

2019年3月13日 15:32
「東北ユースオーケストラ」団員の思い

被災3県の子どもたちで編成された東北ユースオーケストラ。子どもたちが優れた音楽家や指揮者などと出会うことで、さまざまな経験をする「成長の場」だ。被災地を回り、演奏を続ける子どもたちは、地元の人とのふれ合いの中で何を感じるのだろうか?

被災地に音楽を届ける東北ユースオーケストラ。今年2月石巻でのミニコンサート。観客は大川地区の住人たちだ。震災後、ふるさとから離れることを余儀なくされた人々だ。

東北ユースオーケストラは世界的音楽家の坂本龍一さんの呼びかけで2013年に発足した。メンバーは福島、宮城、岩手の小学生から大学生までだ。震災のことをもっと知りたいと、有志が被災地を訪れミニコンサートを開いている。

大川地区を訪れたのは6人。コンサートの前に被災者を訪ねた。この場所は民宿だったが災害危険区域に指定され、住むことができなくなった。この日はユースのメンバーをもてなすため久々に宿を開いた。民宿が生きがいだった坂下清子さんがカキ料理をごちそうする。久々の来訪者で坂下さんに笑顔があふれる。

続いて訪れたのは、多くの児童が犠牲になった小学校だ。ここで弟を亡くした永沼悠斗さんが想いを語る。

永沼さん「助けたかったし、そのための方法を考えておかなきゃ守れないことも、ここでは学ぶべきことなのかなと」

東北ユースオーケストラ・村上怜央さん「地域を回ったり、お話を聞いたりしてみると知っているのと、知らないのとでは違った音になるのかなと思います」

被災地を知って芽生えた想いを音楽に乗せる。坂下さん、永沼さんも演奏を聴きに来た。

“ふるさと”を演奏すると、自然と歌声が…

「♪忘れがたき ふるさと」

演奏を聴いた女性「涙が出てきたよ。またぜひ、本当だよ。ウソでなくて約束」

東北ユースオーケストラが目指すのは心の復興だ。

【the SOCIAL lifeより】