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レンジでチンする新商品 続々開発の背景

2019年2月22日 20:30

「え、こんなものまで」と驚くような食べ物や、レンジを使うとおいしさが増すという食べ物も。いま、レンジでチンして食べる新商品が次々に登場している。新商品が開発される背景にあるのは?

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朝食やスープなどに使われ、長年、食卓を彩ってきたニッポンハムのシャウエッセン。ボイル調理が定番で、今年で発売35年目を迎えたが、この節目の年に、電子レンジを“解禁”した。

ニッポンハム・マーケティング推進部 比恵島裕美さん「今回ですね、シャウエッセンは手のひらを返しますということで、ボイルだけでなく、レンジ解禁に踏み切った」

これまで、加熱しすぎると破裂する恐れもあるとして、レンジ調理を禁止していたが、なんと、これを覆し、「レンジ調理が可能」と発表した。

ニッポンハム・マーケティング推進部 比恵島裕美さん「単身者・共働き世代の増加で、時短ニーズというものが非常に増えているものですから」

時短ニーズに応えたというレンジ調理。ボイルに比べて1/3ほど時短になり、うま味や脂が閉じ込められるため、濃厚な味わいも特徴だという。

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いまニーズが高まっている“電子レンジを使った時短商品”。永谷園も今月、新商品を発表した。

食材を1つ用意し、総菜の素をかけるだけ。レンジに入れて8分でアツアツの料理が出来上がる。

あえて食材を一品追加するのは、「まったく調理をしないのもさみしい」という声があったからだという。

街の人に聞いても、やはりレンジを使った時短商品を使っている人は多い。

医療関係勤務・20代「夜ご飯とか一品すぐ自分で作る物以外で、すぐできちゃうので便利かなって思ってます」

育休中の主婦・30代「子育て中は本当にお昼とか食べる時間すごく少なくて、そういうのが増えて、おいしいく食べられるのはすごくありがたい」

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スーパーも力を入れている。店内には、レンジでそのままと書かれたお総菜が並んでいた。

すべての商品で生の野菜や肉などがカットされていて、容器ごと電子レンジで加熱するだけ。自宅では、手間のかかるエスニック料理などの味付けも再現しているという。

成城石井・トリエ京王調布店 庄村順太店長「前年比で160%と非常に好調に推移しています」

今年に入り新たに8種類、商品を増やしたという。

購入した女性「温めるだけなので手軽ってのが一番。あとは野菜がいっぱい入ってるからいいかなと」

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そして、日清食品チルドからも“新たなレンジ調理”商品が登場した。麺とかやく、そこに水を入れ、レンジで8分(500ワットの場合)。最後にスープを入れて完成するラーメン。普通のインスタント麺に見えるが、実は麺にヒミツがある。

日清食品チルド・佐野正作プロダクトマネージャー「(レンジで作る商品は)だいたいは『ゆで麺』を温める商品が多い。『生麺』をレンジで調理する」

生麺をレンジでゆでるという新たな発想。この生麺を使ったラーメンは、去年11月に発売以降、反響が大きく、来月には新しい味の発売も予定しているという。

進化するレンジ調理食品。時短だけでなく、味へのこだわりも求められているのかもしれない。