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残業100時間…迫られる教師の働き方改革

2019年2月5日 13:42
残業100時間…迫られる教師の働き方改革

杉並区の公立中学校、教師歴4年目の社会の森田先生(26)――この日の朝は、7時前に出勤し、授業で使うプリント準備。その合間に、部活の指導に走ります。あわただしい朝が過ぎると授業開始。このために作ったプリントを使いました。

3時間目は空き時間。しかし、事務作業などに追われ…すぐに4時間目の授業。給食の時間は、トラブルやアレルギーを持つ生徒への対応のために、教室を離れられません。

1日中忙しく働く森田先生。時間外勤務が100時間を超えた月もあるそうです。校長はこれまでも、働き過ぎの教師に注意を促すなど勤務時間削減に取り組んできました。しかし――

森田先生「あまり準備していなかった授業をやると、やっぱり子どもたちの反応が良くないので、時間をかけてやろうかなという感じですね」

授業の準備には時間がかかるといいます。でも教師には、月給の4%、残業時間にして月8時間にあたる額が、あらかじめ給与に上乗せされていて、それを超えても残業代は支払われないのです。

中央教育審議会は教師の働き方改革に動き出しました。授業以外の教師の仕事が多岐にわたるため、その一部を教育委員会や外部の人材に任せようという内容です。しかし現場の教師は――

「できるのかなというのが正直なところ(教師歴22年目)」「常に定時で上がりなさいっていうのは、やっぱり厳しいですね(教師歴10年目)」

杉並区は、教師向けに時間の効率的な使い方などを学ぶ研修を開催。超多忙だった森田先生も参加しました。教師にも保護者にも意識改革が迫られています。


【the SOCIAL lifeより】