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4島返還からの方針転換か 野党は注視

2018年11月15日 11:49
4島返還からの方針転換か 野党は注視

14日夜に行われた日露首脳会談で、歯舞群島・色丹島の引き渡しを明記した「日ソ共同宣言」を基礎に、平和条約交渉を加速させることで合意したことを受けて、野党側は、4島返還からの方針転換なのか、注視する考えを示した。

野党側は、これまでの原則である「4島返還」ではなく、2島のみの返還を目指すものではないかと懸念を示した。

立憲民主党・辻元国対委員長「今までの4島一括と言ってきた主張に沿っていくのか、方向転換をしていくのか、そういう点も含めて注視していきたい」

また、辻元氏は、「4島返還に向けた交渉であってほしい」と述べた上で、北方領土問題をめぐる集中審議を求めていく考えを示した。

政府関係者は今回の合意について「歯舞、色丹の2島返還をベースにして、これから交渉を加速するということ」などと解説している。つまり、4島をあきらめたのではなく、あくまでも2島の返還を先行させた上でプラスアルファの返還についても交渉していく、「方針転換ではない」と強調している。

ただ、ある政府関係者はプラスアルファの部分について、「島ではなく、経済協力」との見方を示しているほか、別の関係者は歯舞・色丹に米軍基地を置かないよう、ロシア側が求めてくることも「ひとつの論点だ」と話していて、今後、どのように具体化していくのか、正念場となる。