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日本学術会議が「サマータイム」に警鐘

2018年11月7日 18:04

夏の標準時間を1~2時間早める「サマータイム」について、日本学術会議が、「睡眠不足を起こし、睡眠障害のリスクを高め、急性心筋梗塞の発生率を高める」などと警鐘を鳴らした。

「サマータイム」をめぐっては今年7月、“抜本的な暑さ対策”として、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が、安倍首相に導入を求めていた。安倍首相は、まずは自民党内で議論をするよう指示していて、自民党内の研究会では、2年後までの導入は見送られたものの、引き続き検討するとされている。

こうした中、科学者たちでつくる日本学術会議の分科会は7日、「サマータイムは体のリズムを損ね、長期にわたり健康に影響する。睡眠不足を起こし、睡眠障害のリスクを高め、急性心筋梗塞の発生率を高める」などとする提言を発表した。

また、2時間のサマータイムを導入すると、日中最も気温の高い時間が帰宅ラッシュの時間と重なり、就寝時間帯も暑さのため、不眠症や熱中症のリスクが高まるなどとしている。