×

第4次安倍改造内閣“初入閣組”の一日

2018年10月2日 18:09
第4次安倍改造内閣“初入閣組”の一日

2日に発足する第4次安倍改造内閣。今回は6人の閣僚が留任、1人が再入閣となったが、全閣僚の半分以上にあたる、12人が初入閣となった。初入閣12人は2012年に第2次安倍内閣が発足して以降最多だ。そんな初入閣組の中でも注目されるのが片山さつき参議院議員。元大蔵官僚で現在59歳、「地方創生」を担当するが、今回の改造内閣で唯一の女性閣僚となる。

初入閣となった閣僚12人のうち、石破派の山下法相を除いた11人が先月の総裁選で安倍首相を支持していた。そこからバランスよく入閣させることで自らを支持したグループへの配慮を強くにじませる形となった。12人の“初入閣組”。2日はそれぞれ慌ただしい1日を過ごした。その様子に密着した。

    ◇

2日朝。初入閣、そして唯一の女性閣僚となった片山さつき新地方創生担当相。用意していたのは認証式の際に着るドレス。

片山氏「 昨日の夜(の連絡)で今日ですから買いにも行っておりませんし」

1日に首相から入閣内定の電話を受け、急遽、ありあわせの服を用意したという。

片山氏「やっぱり(柄が)菊だしね。皇居にうかがうから こっち(菊の柄)のがいいかもね」

2着のうちどちらにするか、頭を悩ませていたが…。

片山氏「さっき長袖が望ましいと言われたので」

その後。長袖の方がよい、と聞いて慌てて銀座に買い物へ。
結局、シックなグレーの衣装に身を包んだ。

片山氏「服は在庫なかったらどうしようかなと。でもあるんですね、良かった」

初入閣が第2次安倍内閣が発足して以降、最多の12人に上った今回の内閣改造。桜田義孝東京オリンピック・パラリンピック担当相も“初入閣組”の1人。2日朝、自宅で白髪染めしてきたという、気合の入れよう。

桜田氏(68)「真っ黒にした方が若く見えるしね」

でも…。

桜田氏「ちょっと(薬剤を)洗うの早すぎたかな」

髪染めの時間が短かったせいか、以前とあまり変わらないような気も?そこへ!

桜田氏「もしもし?あ、オリパラ(五輪担当相)ですね」「安倍晋三さんから」

首相からの電話を受け、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

一方、こちらは――

「はいはいはい。分かりました」-宮腰光寛沖縄・北方担当相。8つの担当を兼務する。

宮腰氏(67)「少子化対策、1億総活躍、海洋政策…、その他にもいっぱいなにかついてました」

行政改革から少子化対策まで、役職の多さに戸惑いながらも、「全力で頑張る」と語った。

2日午後に発足した第4次安倍改造内閣。実務能力を重視した一方、総裁選挙の後の改造人事ということで、安倍首相を支持したグループへの配慮が強くにじみ出る布陣となった。

その中で、注目なのは、当選3回で抜てきされた山下貴司氏(53)。山下氏は総裁選で安倍首相ではなく、石破氏を支持していた。“石破支持”の山下氏を起用したことで、党内融和にも一定の配慮をみせた形だ。石破氏は――

石破元幹事長「(Q:顔ぶれ見てどうか)適材適所ということを考えて総理が熟慮した結果」

一方、党内からは、こんな声も。

自民党議員「顔ぶれみるとひどいよな。在庫一掃内閣だ」

各派閥の入閣待望組を一気に起用したことに、厳しい声も上がった。

野党からは――

立憲民主・福山幹事長は「女性が1人しかいないかく(内閣)まったくワクワクしないかく(内閣)」と述べた。