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製造記録改ざんの乳児用ワクチン流通 中国

2018年7月25日 1:35

中国で製造記録を改ざんした乳児用ワクチンが大量に流通し、政府への批判が高まっている。公安当局は24日、製造会社の経営者ら15人を拘束するなど、事態の沈静化に躍起となっている。

この事件は、中国・東北部の吉林省・長春の大手製薬会社が乳児用の狂犬病ワクチンの製造記録などを改ざんし、基準に適合しないワクチンが大量に出回ったもの。

中国メディアによると、ジフテリアや破傷風などのワクチンでも不正が行われ、数十万人の子供が接種したという。政府は「人体に影響はない」と強調しているが、国民の間に政府の監督責任を問う声が高まっている。

こうした中、アフリカを訪問中の習近平国家主席は原因の徹底究明を指示し、公安当局は24日、ワクチンを製造した会社の経営者ら15人を拘束した。

さらに、汚職を取り締まる部門が、薬品監督部門の腐敗問題を調査すると発表するなど、中国政府は事態の沈静化に追われている。