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トランスジェンダーは「1つの生き方」

2018年7月3日 14:31
トランスジェンダーは「1つの生き方」

トランスジェンダーとしての自らの半生をつづった自叙伝を2006年に発表し、LGBTの人が暮らしやすい社会を目指す杉山文野氏に、“トランスジェンダー”と“性同一性障害”に違いはあるのか尋ねた。


――トランスジェンダーと性同一性障害に、何か違いはあるのでしょうか?

日本では、性同一性障害という言葉で認知が広まってきたんですけれども、世界的な流れでいうと、これは障害でもなんでもなく、1つの生き方です。ただ、医療的なサポートは必要だという位置づけになってきています。

つい先月、性同一性障害がWHO(=世界保健機関)の定める精神疾患から外れていて、障害ではなくなりました。なので、日本でも性同一性障害という言葉は、遅かれ早かれなくなっていく流れで、トランスジェンダーはアイデンティティーとしての言葉になってくるんじゃないかなと思います。


――そうすると、これから日本でも性同一性障害という言葉は、聞かれなくなってくるということになりますね。


■杉山文野氏プロフィル
LGBTの人が暮らしやすい社会を目指す。もともと女性として生まれ、男性として生活するトランスジェンダーとしての自らの半生をつづった自叙伝を、2006年に発表した。日本初となる渋谷区の同性パートナーシップ証明書発行に携わったり、日本最大のLGBTイベントを手がけたりするなど、全ての人が垣根を越えて集える場所づくりに取り組んでいる。


【the SOCIAL guestより】