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お総菜の自販機も! 進化する“時短料理”

2018年5月31日 20:20
お総菜の自販機も! 進化する“時短料理”

レトルトカレーが固形ルーの売上高を超えるなど、手軽においしく食べたいという時短料理のニーズが高まっている。スーパーでは手間をかけずに調理できる商品が新たに販売されるなど今、時短料理が進化している。

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東京・世田谷区には一風変わった専門店がある。レトルト食品の専門店「にしきや 二子玉川店」。レトルトカレーだけでも、約60種類を取りそろえている。一番人気は「レモンクリームチキンカレー」。香り高いレモンに合わせるソースには、コクを出すために、生クリームを使用しているという。

さらに、年に一度インドに渡り、味の研究をしているというこだわりのインドカレーのレトルトは32種類もあった。

にしきや 二子玉川店、梶本麻美店長「素材を生かした、ごちそうレトルトですので、お忙しいときでもお手軽においしいものを食べていただけるようお作りしています」

温めるだけで、本格的な味を楽しめるレトルトカレー。10年前にはルーとレトルトの売り上げの差は179億円あったが、徐々にレトルトが追い上げ、去年には2002年の調査開始以来始めて、固形のルーの売上高を逆転した。

市販用のレトルトカレーが初めて発売されたのは1968年。それから50年が経った今、レトルトカレーが売り上げを伸ばしている背景にあるのは、“時短”ニーズの高まり。

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“時短”料理は今、進化している。東京・世田谷区のレストラン「トーキョーブレジュハウス」。提供されているのは時短料理の定番「冷凍食品」を使った料理。肉汁がしたたるローストビーフも、なんと冷凍!自然解凍したものにフライパンで焼き目をつけできあがり。レストランのメニューは、ほとんどが冷凍食品。

トーキョーブレジュハウス 内藤領マネジャー「地方の本当に限られた食材を冷凍することで東京に加工し持ってきて、手軽に召し上がっていただける商品づくりを目指していまして」

メニューで出している冷凍食品は、レストラン内で購入でき、家に持ち帰ることができる。

お客さん「おうちでこれ作れたらいいよね」「いいよね。私作ったってウソをつく。洗い物とかも減ると思うので」

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スーパーも時短商品に力を入れはじめている。「成城石井 東京ドームラクーア店」で販売されていたのは“レンジアップ”商品と言われる半調理食品。カットされた生の野菜や肉などが入っている。容器ごと電子レンジで数分間加熱するだけで調理できるという。

成城石井 商品本部、服部吉宏本部長「食材が生であるというところで、一度調理したものを再加熱して食べるものと比べると、はるかに食感、味わいもよく、非常によいできばえに仕上がりました」

新鮮でできたて感のある食事が手軽に楽しめるという。

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手軽に食べられるおかずはオフィスにも。羽田空港にある航空会社がこの春取り入れたのが…お総菜の自動販売機。サバのみそ煮や卵焼きなど約20種類をすべて100円で販売している。

利用するANAグループの社員「いつも自炊でなくコンビニの弁当になって、そればかりだと太ってしまうので助かります」

ANAエアポートサービス 業務部人事労政課、柴田恭子さん「24時間稼働する羽田空港では様々な働き方をしていまして、早朝だったり夜遅くに食事をするスタッフも多いので、好きな時間に気軽に食事をとれるということで導入しました」

提供する総菜配達サービスの会社は-。

総菜配達サービス「おかん」前田雄太さん「お時間がない方でもパッと買えて、さっと食べられると喜んでもらえるし、家庭的なものを食べられることに関して、自動販売機で買えることについて、とても喜んでもらっているかなと」

働く人などに喜ばれる時短料理。今後、新たな食事のスタイルを広げていくのだろうか。