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日露首脳、「米朝首脳会談」後押しで一致

2018年5月27日 6:24
日露首脳、「米朝首脳会談」後押しで一致

ロシアを訪問中の安倍首相は、プーチン大統領と首脳会談を行い、米朝首脳会談が開催され成功するよう後押しすることで一致した。

安倍首相「北朝鮮の非核化を進める。これが日露共通の立場であります。北朝鮮が正しい方向に向かうために、日本とロシアは緊密に連携していきます」

プーチン大統領「(北朝鮮問題をめぐる)すべての参加者が冷静な態度を示し、新たな対立のスパイラルを生み出さないようにするべきだ」

プーチン大統領はこのように述べ、「北朝鮮への強硬な対応」には慎重な姿勢を崩さなかった。

米朝首脳会談の必要性を共有し後押しすることで一致できたことや、日本が重視する拉致問題の早期解決にむけた支持と協力にプーチン大統領から改めて理解を得られたことは成果と言えそうだ。

ただ、ほかには、既に合意している北朝鮮の非核化にむけた連携を確認するのにとどまった。

一方で、もう1つの焦点、北方領土問題をめぐっては、北方四島での共同経済活動でウニの養殖の事業化などを目指して7月、8月をめどに4島に民間の調査団を派遣することで合意した。当初は事業化で合意できるとの見通しだっただけに、協議が難航した可能性がある。

安倍首相は、「平和条約の締結にむけ着実に前進していく決意を2人で新たにした」と発表したが、その前進は「少しずつ」と言わざるを得ず、交渉の難しさが改めて浮き彫りになった。