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シリア“新たな調査機関設置”巡り米露決裂

2018年4月11日 10:10

中東シリアで化学兵器の使用が疑われる政権側の攻撃があったことを受け、トランプ政権は軍事攻撃に踏み切る可能性を示唆し、緊張が高まっている。

ホワイトハウス・サンダース報道官「国家安全保障チームや同盟国と(軍事攻撃含め)全ての選択肢を検討している」

アメリカメディアによると、シリアへの攻撃が可能な海域には、すでにミサイル駆逐艦が展開していて、数日以内に別の駆逐艦も到着するという。

さらに、ロイター通信は、トランプ政権が多国籍の軍による攻撃を検討していると伝えている。トランプ大統領はイギリスのメイ首相などと電話会談しており、軍事行動について協議した可能性もある。

一方、この問題で国連の安全保障理事会は10日、新たな調査機関の設置を巡る協議を行った。アメリカ、ロシアが独自の決議案を提出したが、お互いが拒否権を発動し、ともに否決された。

アメリカ・ヘイリー大使「ロシアがシリアの人々よりも化け物(アサド政権)を守った日として歴史に刻まれるでしょう」

これに対してロシアの国連大使は、トランプ政権が軍事攻撃を示唆していることを「国連の権威をおとしめる行為だ」と厳しく批判した。国連でアメリカ、ロシアの協議が決裂した形。