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佐川長官辞任の背景に何が…青山記者が解説

2018年3月9日 23:58
佐川長官辞任の背景に何が…青山記者が解説

森友学園の国有地売却をめぐる問題で、財務省の理財局長だった国税庁の佐川宣寿長官が辞任した。今回の佐川長官辞任の背景には何があるのか、政治部の青山記者に聞く。

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首相官邸には、財務省が書き換え疑惑を否定できない中で、何とか局面を打開したいという思いが強くあった。そうした中で、野党側から国会答弁で批判を浴び、決裁文書を国会に提出した時の担当局長だった佐川長官が責任を背負った形。

一方、安倍首相に近い閣僚経験者は、「官邸は麻生財務大臣は絶対に守ると言っている」と語っている。これに対して自民党内にも、「政治のしりぬぐいに見える」との声が出ている。

ただ、肝心な決裁文書の書き換えがあったかは、まだ分からない。週明け12日に、どのような説明ができるのか、現在も水面下の調整が続いている。

ここでは、書き換えがあったとしても、それが決裁の後だったのか、それとも途中段階だったのか。また誰の指示でどのように書き換えたのかが焦点となる。

ただ、官邸関係者が「財務省はかなり深刻だ」と語っているほか、自民党内にも「これは民主主義の根幹を揺るがす」などと強い危機感が漂っている。

説明次第では、安倍政権はさらに窮地に立たされることになる。