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中国全人代 軍備強化、経済は「量から質」

2018年3月5日 15:43

中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)が開幕した。習近平国家主席は、長期政権も可能になる憲法改正などを行い権力基盤をさらに固めることになる。

李克強首相「成果と発展は、習近平同志を核心とする党中央の力強い指導の賜物(たまもの)であり、習近平『新時代の中国の特色ある社会主義』思想の科学的な導きの賜物である」

李克強首相は、5日の開幕演説でこう述べ、習主席の指導力を持ち上げた。

その後、憲法改正案の趣旨説明を行った全人代副委員長も、国家主席の任期制限の撤廃が習主席の指導力強化につながると意義を強調。習主席への権力集中に対する批判や政権長期化への懸念を払拭する思惑があるとみられる。

予算の関連では、注目されていた国防費の伸び率が8.1%になるとの見通しが明らかにされた。去年を上回り、軍備強化の方針を示すものといえる。

一方、経済成長率の目標値は6.5%前後に据え置いて「量から質」の発展に転換する方針を表明。アメリカのトランプ政権を念頭に保護主義に反対する姿勢を打ち出している。