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米決定に英首相や仏大統領も反発

2017年12月7日 18:02

 アメリカのトランプ大統領は6日、帰属を巡って争いのある中東のエルサレムを「イスラエルの首都だ」と表明した。アラブ諸国など各国から強い反発が起きている。

 トランプ大統領「エルサレムをイスラエルの首都と正式に認める時だと判断した」

 エルサレムを巡っては、首都と主張するイスラエルと、パレスチナが帰属を争っており、アメリカを含め各国は大使館を別の都市に置いてきた。

 しかし、トランプ大統領は今回、イスラエルの首都だと認めるとともに、大使館の移転も表明した。来年1月の政権発足1年を前に、公約の着実な実現を支持者にアピールする狙いがあるとみられる。

 これを受けパレスチナ自治政府のアッバス議長は、「アメリカが『中東和平の仲介役を放棄する』と宣言したのと同じ」などと強く非難した。また、アラブ諸国で構成されるアラブ連盟は「15億人のイスラム教徒の怒りに火をつけるもの」と反発し、反米感情が一気に高まっている。

 また、イギリスのメイ首相は声明で、「アメリカの決定には同意できない」と述べたほか、フランスのマクロン大統領は、トランプ大統領の決定を「一方的」だと非難した。