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薬剤師の診療報酬、妥当か検証 秋レビュー

2017年11月16日 18:37
薬剤師の診療報酬、妥当か検証 秋レビュー

 予算の使い方に無駄がないかを検証する「秋の行政事業レビュー」が14日から行われている。16日は、薬剤師に対する診療報酬が妥当かどうか議論された。

 薬の価格を巡っては、処方する薬が同じ金額の場合でも、病院内で薬をもらう『院内処方』に対し、病院の近くにあるいわゆる「門前薬局」や他の薬局で薬をもらう『院外処方』は薬局の薬剤師に対する診療報酬が余計にかかるために患者が支払う額が3倍程度高いケースがある。

 レビューではこうしたケースについて、行革推進本部と厚生労働省が議論し、とりまとめでは、診療報酬に見合う価値があるかどうか実態を踏まえた診療報酬引き下げの余地があるのではないかという意見が出された。

 「診療報酬」は、医師や薬剤師の人件費や技術料などの「本体」と、薬の価格や医療器具の材料費などの「薬価」に分かれていて、来年度の改定では財務省が、増え続ける社会保障費を抑制するために「本体」部分の引き下げを求めている。

 一方、厚生労働省や日本医師会などは、医療の質を確保するためとして「本体」部分の引き上げを求め、意見の隔たりがある。

 「診療報酬」改定は今年末から来年にかけて決定する予定で、今後も駆け引きが続くものとみられる。