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「アルファ碁」改良版“独学”で世界最強へ

2017年10月19日 13:20

 囲碁の世界最強棋士を次々と打ち負かしてきた人工知能「アルファ碁」の改良版が開発された。人間の打ち方をいっさい学習することなく、独学で世界最強となったという。

 イギリスの科学雑誌「ネイチャー」に発表された論文によると、グーグルの子会社が開発した従来の「アルファ碁」は、プロ棋士による膨大な過去の対局データを読み込ませて最も勝率の高い手を学ばせていた。しかし、最新の「アルファ碁ゼロ」は人間の定石をいっさい入れず、囲碁のルールだけを教えてAI同士の対局を繰り返すことで能力を高め、実験開始から3日後には、去年、世界トップクラスの韓国人棋士に圧勝した元の「アルファ碁」に100戦全勝したという。

 人間の知識や経験にとらわれず能力を高める人工知能は今後、様々な分野への応用が期待される。